【自社記事抜粋】医療DXやフェムテックなどヘルステック3社が登壇 ー第82回Growth Pitchー

（エンパワテック ソサエティー代表取締役 廣重元子氏）

エンパワテック ソサエティーは、不妊予防をサポートするフェムテックアプリ「Marbera」を開発しています。

妊娠前の女性やそのパートナーの健康を支援

日本では4.4組に1組のカップルが不妊に悩んでいるといいます。原因は晩婚化に加え、妊活開始年齢の高齢化、ライフスタイルの変容により生活習慣病や慢性疾患を抱える人が増加していることもあるそうです。また、昨年に不妊治療が保険適用されたことも後押しして、不妊治療を受けるカップルが急増しています。

そんな中、2012年にWHOが提唱し、近年日本でも注目され始めているのが「プレコンセプションケア」です。プレコンセプションケアとは、妊娠前の女性やそのパートナーが、将来の妊娠のために行う健康管理です。不妊予防とも言い換えられます。

エンパワテック ソサエティーは、プレコンセプションケアをサポートするアプリ「Marbera」を開発。「Marbera」ではチャットやオンライン面談で、妊娠前の女性やそのパートナーに、生活習慣の改善方法やメンタルケア、不妊治療に関する情報などを提供しています。

プレコンセプションケアを主軸に差別化を図る

フェムテック領域には、妊活や不妊治療をサポートする商品・サービスが多数存在します。しかしその多くが、妊娠を見据えた健康管理であるプレコンセプションケアではなく、妊活に関する情報提供が主軸です。

今後の展望としてエンパワテック ソサエティーは、プレコンセプションケアの概念や「Marbera」の認知拡大に向けて、既存ユーザーへのサービスを拡充しながら、TikTokやInstagramでの情報発信も行っていくそうです。

協業ニーズとしては、プレコンセプションケアや「Marbera」に興味のある企業や自治体を挙げました。廣重氏は「私自身の不妊で悩んだ経験をもとにサービス開発をしている。妊活や不妊に悩んでいる方の気持ちに寄り添うことで、プレコンセプションケアを広めていきたい」と語りました。

文・写真／園田遼弥様