生成AIをつかった業務効率化とは!?
目次
前回、生成AIの仕組みや大まかな活用方法などについてお話ししてきました。まだご覧になってない方はぜひそちらを先にご覧ください!
生成AIとは!?仕組みと活用法を徹底解説!
生成AIが一般的に普及してきたとは言え、実際の業務に活用できていないという企業も多くあるかと思います。
本記事では、実際に生成AIを導入した活用事例や、どんな業務に生成AIを導入できるかなど具体的に解説します。
業務のDX化に興味はあるけど、なにから手をつけたらいいかわからないという方はぜひ、こちらの記事をご覧ください!
生成AIで実現する業務効率化手法
生成AIを活用することで、業務の効率化が大幅に進むことが期待されています。特に、単純作業の自動化やクリエイティブな業務のサポートが可能になり、企業の生産性向上に貢献します。ここでは、具体的な業務効率化の手法について紹介します。
文書作成の自動化
企業では、メールの作成、報告書の作成、プレゼン資料の作成など、多くの文書作成業務が発生します。生成AIを活用することで、以下のような効率化が可能になります。
定型分の自動化
社内通知やお客様への返信メールをテンプレートに基づいて自動作成することができます。
議事録の自動作成
会議の録音データから議事録を自動生成し、要点を整理することができます。
プレゼン資料の作成
キーワードを入力するだけで、スライドの草案を作成できます。
▼活用例
マーケティングチームが商品説明文を大量に作成する際、生成AIを活用してドラフトを作成することで、作業時間を大幅に削減。
カスタマーサポートの自動化
カスタマーサポートでは、問い合わせ対応が大きな負担となっています。生成AIを導入することで、以下のような効率化が可能になります。
チャットボットの活用
よくある質問に対してAIが自動で回答できます。
メール返信の自動化
問い合わせ内容を解析し、適切な返信文を生成することが可能です。
音声対応AIの導入
コールセンターでの一次対応をAIが行い、複雑な内容のみオペレーターにつなぐなどオペレーターの負担を軽減できます。
▼活用例
ECサイトを運営する企業がAIチャットボットを導入し、問い合わせ対応の負担を50%削減。
データ分析とレポート作成
データ分析は業務の意思決定に欠かせませんが、膨大なデータの処理には時間がかかります。生成AIを活用することで、以下のような業務を効率化できます。
データの要約・解釈
AIが大量のデータを解析し、わかりやすいレポートを作成します。
メール返信の自動化
AIが過去のデータをもとにトレンドを予測し、経営判断をサポートします。
異常検知
売上データやセンサー情報などをAIが監視し、異常が発生した際に警告を出すなど管理体制を効率化できます。
▼活用例
製造業の企業がAIを活用して生産データを分析し、不良品の発生パターンを特定。品質管理の精度を向上させることに成功。
クリエイティブ業務のサポート
デザインやコンテンツ制作の分野でも生成AIの活用が進んでいます。
画像・動画の自動生成
広告バナーやSNS投稿用の画像をAIが作成できます。
キャッチコピーや広告文の作成
AIがターゲットに適した文言を提案します。
翻訳の効率化
多言語対応が必要な企業向けに、生成AIが自然な翻訳を提供します。
▼活用例
広告代理店がAIを活用し、複数の広告コピーを自動生成。A/Bテストを行いながら最適なコピーを選定し、広告効果を向上させることも可能です。
生成AIの活用事例
実際に生成AIを活用している大手企業の事例を紹介します。
パナソニック コネクト AIアシスタントサービス導入
パナソニック コネクトは、国内全社員約13,400名を対象にAIのアシスタントサービス「ConnectAI」を導入しました。
Connect AIはOpenAIの大規模言語モデルをベースに開発されており、それを自社特化型AIへと深化させています。
主に生成AIによる業務生産性向上と、社員のAIスキル向上、シャドーAI利用リスクの軽減を目的とし運用を行っています。
引用元:https://news.panasonic.com/jp/press/jn230628-2
セブンイレブン・ジャパン 商品企画の期間を従来の約10分の1に
セブンイレブンが、2024年春から商品開発に生成AIを導入することを発表しました。
これまで商品企画に要する多くの時間や社内会議の多さが市場の早い変化に多王する上での障壁となっていました、
生成AIを導入することで、社内会議を削減し、従業員が想像的な業務に集中できる環境を整備しました、これにより、商品企画の期間が従来の薬10分の1に短縮される見込みです。
生成AIの導入により、商品企画にかかる時間が最大で90%削減され、市場のトレンドや顧客のニーズに迅速に応える新たな商品を提供できる見込みとのことです。
引用元:https://www.ai-souken.com/case/441
オムロン 生成AIからの言語指示で動くロボットの開発
オムロンサイニックエックス(OSX)は、自然言語の指示に応じて動作するロボットの開発を行っています。
昨年には卓球ロボットなどの開発も行っており、これはプライヤーとのラリー状況や会話内容、プライヤーの画像をもとに、個々人に合わせたより継続できるラリー条件の提案なども行います。
引用元:https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/02590/100400002/
パルコ 広告動画、ナレーション、音楽を全て生成AIで作成
パルコでは最先端の画像生成AIを駆使したファッション広告として、実際のモデル撮影は行わず人物から背景にいたるまで、プロンプト(画像を生成するための言葉)から構成され、グラフィック・ムービーの他、ナレーション・音楽も全て生成AIにて作成しています。
トップレベルのAIクリエイターによる、モード感のあるAIを使った新しい表現のファッション広告として、注目を集めています。
引用元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002679.000003639.html
アサヒビール 生成AIを用いた社内情報検索システムを導入
アサヒビールでは、日本マイクロソフト株式会社(本社 東京、社長 津坂美樹)のAzure OpenAI Serviceが提供する生成AIを用いた社内情報検索システムを9月上旬から試験導入しています。このシステムは、丹青社が開発したシステム「saguroot」をもとにしており、社内で保有する膨大な資料やデータを一括で検索することができます。さらに、生成AIを活用することで検索だけでなく、要約された状態で情報を確認できます。
引用元:https://www.asahibeer.co.jp/news/2023/0727_2.html
生成AIを導入するデメリット
生成AIを導入することで得られるメリットは多くありますが、一方でデメリットや注意点も存在します。導入前にそれぞれのポイントを理解しておきましょう。
完璧な精度ではない
生成AIは学習データをもとに情報を生成するため、誤った内容を出力することがあります。そのため、特に重要な業務では人間のチェックが必要です。必ず最終決定は人間が行うようにしましょう。
初期導入コストがかかる
高精度の生成AIを導入するには、システム構築やカスタマイズが必要になる場合があります。また、適切に運用するためのトレーニングも求められます。まずは段階的に始めて、用途に合わせ修正を繰り返していくことが成功させるポイントです!
データのセキュリティリスク
AIにデータを学習させる際、個人情報や機密情報が含まれる場合は慎重に管理しなければなりません。導入する際は専門の会社へ委託するか、社内で専門のチームを作成して行うようにしましょう。
まとめ
生成AIを活用することで、文書作成やカスタマーサポート、データ分析、クリエイティブ業務など、さまざまな分野で業務の効率化が可能になります。しかし、導入にあたってはコストやセキュリティのリスク、AIの精度などを考慮する必要があります。
今後、生成AIの技術はさらに進化し、多くの業務での活用が期待されています。この記事をきっかけにぜひ業務に活用してみてください!